埼玉大学図書館

官立浦和高等學校資料

埼玉大学図書館には官立浦和高等學校から引き継いだ図書が約1万五千冊(和書1万冊、洋書5千冊)収蔵されている。「官立浦和高等學校記念資料室」設置を機に洋書から再調査を開始し、今後は、和書に作業を進めていく予定。現在この記念資料室には再調査が終了した洋書類を収蔵した。

洋書の図書の内容は、概ね、各種辞書、事典類、語学教科書などが1割、人文・社会科学関係が7割、自然科学系が2割。語学教育関係の図書の多さは、当時の教育における語学教育の重要な位置をよく示している。分野別に見ると、人文・社会科学では、英文学(全体の19%)、独文学(17%)、仏文学(14%)と、これだけで全体の半分を占めている。著名な文学者・思想家の全集が網羅されており、現在は忘れられている作家の全集なども揃っている。研究書のほかに、ギリシア・ローマの古典の各国語訳シリーズも整えられている。他の分野では歴史学が7%、地理学、哲学、経済学関係が各々3%、その他となっており、他方、自然科学では数学関係が最も多く(7%)、物理学(6%)、化学(4%)その他となっている。

出版年から見ると1880年代から1930年代のものが大部分を占めているが、なかには大変古い貴重書もある。ニュートンの歴史研究書、『改訂古代王国年代学(The Chronology of Ancient Kingdoms Amended)』(1728)はその最たるものであるが、シュレーゲル兄弟が編集したドイツ初期ロマン派の機関誌 “Athenaeum” (1798-1800)全巻、ジョルジュ・サンドのHistoire de ma vie (1847)などが揃っている。

これらの蔵書は、官立浦和高等學校資料で行われていた研究の体系性と深さ、こうした教授陣によって行われた教育の極めて高い質、そしてそれを受け止めることのできた当時の浦高生の力量をよく示している。さらに、埼玉大学が、図書だけでなく、こうした様々な意味での質の高さもまた受け継ぐよう語りかけるものとなっている。

本日(11月22日)の開館時間
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